建物の外壁の耐久年数を大幅に左右する一つの要素は、どんな塗料を使って塗装するかという点でしょう。
なぜなら一言で塗料とは言っても、実に多くの種類があり、それぞれに異なる特徴を持っているからです。加えて、塗料の種類によっては価格も大きく違ってきます。
こうした点を踏まえた上で、どんな塗料を使って外壁の塗装をするかを決定することができるでしょう。
ハイドロテクトカラーコートの特徴
建物の外壁を塗装するのに使用される塗料の中には、ハイドロテクトカラーコートと呼ばれるものがあります。
ハイドロテクトカラーコート塗料が持つ最大の特徴は、何と言っても光触媒系の塗料であるというものです。
光触媒と言えば、セルフクリーニングの機能があることで知られています。つまり、太陽の光で汚れを分化し、雨の水でその汚れを洗い流すことによって美観を保つようにするということです。
また、ハイドロテクトカラーコートには空気を浄化する機能もあるため、汚染物質除去にも大いに貢献するという点で安全性の高い塗料であると言われています。
こうした優れた特徴を持っているために、リフォーム工事においても広く使用されるようになっています。
仮に約30坪の2階建て住宅の外壁に光触媒系の塗料を塗るとすれば、何と12台もの乗用車が排出する汚染物質を除去することができるとさえ言われているのです。
さらに、ハイドロテクトカラーコートは外壁だけでなく、室内のインテリアやエクステリアなどにも使われていると言われています。
ハイドロテクトカラーコートには、幾つかの色の種類や艶の種類があります。
基本的には、ECO-EX、ECO-SP、ECO-HGといった3つの種類がありますが、ECO-EXでは艶の種類として5分艶と艶消し、ECO-SPでは5分艶、そしてECO-HGは艶消しとなっています。
さらにハイドロテクトカラーコートの適用下地に関してですが、幾つかの素材に対応しているのが特徴となっています。例えば、コンクリートやモルタル、亜鉛メッキやアルミパネル、さらにはスレートやサイディング、ALCなどが適用下地であると言われているのです。
ハイドロテクトカラーコートの価格・相場
では、気になる価格や相場については何と言えるのでしょうか。
相場として、ECO-EXを使用した場合、5工程で1平方メートル当たり4,500円から5,000円とされています。
ECO-SPを使用するなら、やはり5工程で1平方メートル当たり3,800円から4,300円、また現在発売されていないとされるECO-HGを使った場合は、4工程で1平方メートル当たり2,600円から3,400円程度になると報告されています。
こうして考えてみますと、ハイドロテクトカラーコートが多くの塗料の中でもグレードが高いと言われる理由も理解できることでしょう。
ところが優れた耐久性を考えるなら、塗り替えの間隔がそれだけ短くなるため、実質的には低いコストで綺麗な仕上がりが期待できる塗料であると言うことができるのです。